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セフィロス>…(七番街スラムの近辺でテロがあったとの報告が入ったのは
今日の夕刻頃、…ここ最近。ウータイの戦況が芳しく無く、ソルジャーも
一般兵も前線への任務で人をとられて本社やミッドガル周囲の警護は
タークスに任せきり。己は、ソルジャー部隊と、それに準ずる部下の
殉死リストの制作に手間取って、此処数日デスクワークが続いていた。
まだ緊急出動の命令さえこないものの、
何時ウータイへ呼び出されても可笑しくはない。
そんな状況でのテロ騒ぎだったので、色々と結果は最悪だった。
スラムに放たれたモンスターを駆除すべく、出向いた兵士は僅か数名、
そして当初は己一人、途中から応援にかけつけたアーシャルや、
別部隊で駆りだされたクラウドの居る部隊の援護もあったが、
それだけでは手が回らず。任務を終えたばかりだと言うのに
ジェネシスが応援にきてくれた時は、正直ホッとした。)

……粗方片付いたようだが―…
肝心のテロリストの行方は解らずじまいか…

(インカム越しに。通りを3つほど隔てた場所でモンスターを駆除している
相手に向け話しかけた。辺りは破壊されてボロボロで、
焦げ臭い香りが漂っている。アチコチに転がるのは焼け焦げたり
真っ二つに切り落とされたモンスターの死骸)


ジェネシス>(せっかくの休日だったが、セフィロスからの救援要請とも
なれば動かざるをえない。本来ならばミッドガルでのテロ程度、
相当相手が酷くなければソルジャー1stが二人も動員されるような
ことはないのだが。タイミング悪く、量対量が出来なかったため、
質対量との戦いになった模様。
駆けつけてみればアーシャルまでヘルプで駆けつけていたようで、
ソルジャー1stが三人も出張ることになっている)

……、俺いなくてもいいんじゃないか?

(セフィロスとアーシャルが要れば十分だろう、と思ったものの。
いざ出てみれば、まったくもってギリギリの戦い。
何分兵士の数が少ない。質で補うにも限界があるというものである。
戦ってみれば個人の戦力では圧勝するものの、
集団で波状攻撃を仕掛けられると対処が非常に面倒くさい。
結局休日返上で駈けずりまわって、なんとか一段落。
救護班かねたテント近くにて、ふうと息履いてがれきの上に腰掛け。
インカムの向こうから聞こえた声に)

……それはそっちに任せる。というかタークスにぶん投げろ、
そんな面倒くさい仕事。

(もしかしたらアーシャルが受けることになるのかもしれない、
とか思いつつも。基本的には戦闘メイン、諜報は他人任せにして
おきたい男である。と、そこに聞こえる足音。ちらりと目をやれば、
メットをかぶった一般兵の姿。
おそらくセフィロスが引率していた隊の一員だろう。
サー・セフィロスはどこですか、と聞かれるのに、少し考え)

セフィロスなら、この通りを三つほど先にいった箇所で
後始末をしているはずだ。

(ぺこり、と一例して、その一般兵がそちらへと去っていく。
それを見送り)

セフィロス、お前の隊の一人が迷子になってるぞ。
今一人そっちに送った。



セフィロス>(辺りには、焼け焦げたインセクトキマイラと、
モルボルの群れが転がっている。生き物に寄生し数を増やすモルボルと、
爆発的に数を増やすインセクトキマイラ、
こいつらのお陰で辺りは豪いことになっているし。
男の方も一日走り回ったお陰で少し疲れたような面持ちになっている。)

……

(疲れた、…小さく溜息を一つ。朝方から、
可笑しな夢をたてつづけに見たせいで、今日は一日気分が優れない。
初めは翆色の水のようなものに落ちて死ぬ夢、…二度目の夢は、
首だけの女を大事そうに抱えている夢だった。
…時々見るこの可笑しな夢は、毎回、
薄気味悪い頭の隅に響くような声を発端に始まって。
それを見た日はきまって調子が悪い。
男は壊れて倒れかかった店看板によりかかりながら。
辺りを見回した…テロリストの姿は無い。
…インカムの向こうの相手は何時もの通りで。
迷子の引率までしているらしい。)…

セフィロス→ジェネシス
(テロリストの放ったモンスターの駆除に、
一日駆けずり回る羽目になった男。応援に駆けつけたアーシャルと
別部隊で行動しているだろうクラウドの方も、
何となく片付いた予感である。3つ先の通りで居るジェネシスに
インカムで声をかけた)

…お前、そんな事を言っているとレノに殺されるぞ。
……タークスは八番街だけで今手一杯じゃないか……
余りに長時間外出禁止が続いているせいで市民の不満が最高潮だろう。
…今頃。

(半眼ぽい面持ちでインカム越しで小さく溜息を一つ。
そして相手からの言葉ら)

…了解…ではこのまま待機する。

(と、それだけ返して軽く笑った)


セフィロス
…粗方片付いたらしい。
…アーシャルも応援に駆けつけているようだが…

(大丈夫かと、片眉を軽く引き上げながら。視線だけで辺りを見回した。
己が居るのは七番街スラムの近辺。
モンスターを放ったテロリストの姿は確認できず。)

…また逃したか…

(査定が下がるな…何てやんわりした顔をしている)

セフィロス
まだ時々…明け方みたあの夢が頭の隅にある気がする…
明日がくれば忘れるだろうか。

ジェネシス
(インカムの向こうから聞こえた声に笑い)

俺達だって十分仕事してるだろうが。
これぐらいタークスの連中に押し付けても罰は当たらんぞ。

(ぼやきつつ、こちらもそろそろ魔力切れ。
が、どうせ今日の仕事もここまでなので、
わざわざ回復する必要もないか、との判断)

ジェネシス
インカムの向こうで、セフィロスの声が若干死んでるのが気になるな。

(己はもう一歩も動く気はないぞ、
といった態で瓦礫に腰掛け、足を投げ出して座っている)

ジェネシス>(インカムでセフィロスと会話を交わしつつも、
何かあるまでは動く気もない、といった風に腰掛け、
足を投げ出して座っている。少し気にかかるのは、
インカムの向こうから聞こえる彼の声が、
いつもよりも疲れているように響くこと、だろうか)

セフィロス、お前今日は具合でも悪いのか?
それならさっさと切上げて――

(との言葉の途中、インカムの向こうで聞こえる足音。
次第に近づいていくように聞こえるのは、
おそらくつい先ほど己が送り出した一般兵のものだろう)

……どうやらそっちに迷子がついたみたいだな。
面倒な後始末なんて、そいつらに任せてお前は引き上げたらどうだ。
もう、俺たちにしか出来ないような仕事は残ってないだろう。

(他に出来る奴がいる仕事なら、出来る奴に押し付けてしまえ、
と適当なことを言いつつ、インカムで声しか伝わらないとわかっていて、
ひらりと揺らしてみせる手。そのインカムの向こうで――……、
何やら、呪が聞こえたような気がした。
距離があるせいで、何の呪文までかはわからない)
セフィロス→ジェネシス
…お前、タークスに嫌われるぞ。…オレはまだ嫌われたくない。
…ルードが作ったカレーは美味いし
またスーパーに連れて行って貰いたい。

(相手の今の言葉何てきいたらイリーナ辺りが切れて暴れだしそうだと
男は可笑しそうに肩を揺らして笑った。
相手り口調が何時もの通りだったので、どことなく安堵したように、
瞳が細くなる。)

…嗚呼…偶にある―…、首だけの女がオレに話しかけてくる夢。

(今日も、女の首を大事そうに抱く夢を見たんだと、
どことなくぼんやりとした口ぶりで言葉を続ける。)

…嗚呼……無事到着したようだ。―…
(そして、言葉は其処で途切れるだろう。 近づいてくる足音と、後に響くのは雑音ばかり。 がつんと、インカムが落ちる音は聞こえるかも知れない。)
セフィロス>…(インカム越しに喋りながら、視線を上げれば。
先程彼が言っていた迷子の一般兵が此方へと走り寄ってくるのが見える)

…嗚呼…

(視界の先、此方に向かってくる一般兵の姿を見て、
ジェネシスにそう報告する。そして、視線を上げた時。
自分の前に現れた一般兵が口を開いた。)

―――…何……

(一般の兵士は基本的にマテリアの支給はされない。
魔法は訓練を摘まなければ身体に多大な負荷がかかり、
マテリア自体も希少なものである為、
ソルジャーやタークスにのみ支給されるのが一般的である。
だから、一般兵は魔法なんて…使わないのだ。
それに、彼はジェネシスが此方へ寄越した兵士だったから、きっと。
ジェネシスの声が何時もの通りだったし、
自分は安心していたんだろうと思う。
ほんの少しこんな一般兵な負ける筈がないと言う驕りのようなものも
あったかも知れない。ただ、防御をまったくしないまま、
至近距離で発せられた魔法を避ける事は己には叶わず。
視界がくらりと揺らぐのを感じた。
兵士が発したのはスリプルと言う状態異常の魔法)

ジェネシス→セフィロス
適材適所、と言ってくれ。なんだそれ、俺は食ってないぞ。

(そもそも何故タークスの連中がカレーを作っているのか、
という素朴な疑問が湧いて出たりするものの。
インカムの向こうで笑う彼の声が、
なんだかやはりどことなく力ない気がして訝しむ)

首だけの女があんたに話しかける?
なんだそれ。変な映画でも見たんじゃないのか?

(子供の頃に見た映画などが、
頭の中に焼き付いてしまってるんじゃないのか、とか言ってると、
急に彼の声が途切れ。インカムが落ちる音が小さく響く)

おい、セフィロス! セフィロス!?

ジェネシス
おい、誰か……! セフィロスの近くで待機してる奴はいないか!

(インカムの回線をセフィロスから、無線へと繋ぎかえての。
途切れた言葉、インカムの落ちる音。その直前に聞こえたのは、
何らかの魔法が発動する音だったような気がする)

ちッ、俺がセフィロスのところに移動する!

(通信の遮断)

ジェネシス>(何か、起こってはいけないことが起こった感。
インカムの通信先をセフィロスから、
今この戦線に出ている兵士全体への無線に切り替え、
誰かすぐにセフィロスの元に移動できないかと連絡するが、
結局返答を待つことなど出来ず)

俺が行く……!

(短くインカムに怒鳴り、通信を切る。
万が一傍受されていた場合、こちらの動きがばれるだけである。
瓦礫の上より飛び降り、着地と同時に地を蹴って駆け出し。
ソルジャー1stの脚力であれば通り三つ分ほどなど、あっという間である。
先に位置情報として聞いていたセフィロスの
待機していた場所まで駆けつけ)

セフィロス……!!

(いつものよう、何でもない顔で振り返り、
そんな走ってくることなどなかったのだと告げる声を期待して、
その名を呼ぶ)
セフィロス→ジェネシス
(危機感とか、そういうものを持つ暇も無かった。
と言うのが大体の所で、まさかジェネシスの居た3つ先の通りから、
彼が寄越した一般兵が突然己に向けて状態異常の魔法を
放つ何て思わない。思える筈がない。
まさかこんなに至近距離でスリプル何て味方にかけられるとは
思わなかった。完全な予想外の出来事すぎた。
意識が強制的に遮断される。視界が真っ黒になって見えなくなる。
無理やり、夢の中に引っ張られる感覚、彼が駆けつける最中に見るのは。
身ぐるみを剥がれた一般兵の死体だ。そして駆けつける頃、
視界の先其処に見つけるのはがくんと糸が切れたように膝をついて
倒れる銀髪の男の姿とそして、一般兵のヘルメットをかぶった男が
インカムごしに何か支持すると同時に、通りの先から軍用ジープが
一台猛スピードで走り寄ってくる。横付けされると同時に、
彼等は手際の良い動作で男を担いで逃亡其処に突っ込み。
そのまま走り去る事だろう。)

セフィロス>(相手がまず初め、視界に見るのは、
死屍累々と横たわるモンスターの群れ、…そして、瓦礫のやまと、
ゆっくりと崩れ落ちる銀髪の男。硝煙の香りが辺りに満ちている。
薄暗いミッドガルのスラムは、陽の光が余り届かず。
そしてこんな時間である事も相成って、酷く薄暗い。
そんな静寂の最中、辺りに響くエンジンと急ブレーキの音だ。
勢いをつけて横付けされたせいでタイヤがちびて臭いを放つ。
そして、打ち合わせでもしていたかのように、
奥の大通りからきたらしいジープは停止しその軍用ジープからは、
武装した男たちが次々と飛び降りる。崩れ落ちた黒衣の男は、
ぴくりとも動かない。まるで糸が切れた人形みたいに、
手足を投げ出したまま、彼等に抵抗したりする様子は一切無く。
項垂れたせいで頬から堕ちた長い髪の毛のせいで、
表情はまったく伺えない。酷く手慣れた手つきでその作り物みたいな男を
車に突っ込んだテロリスト達は。初めからそれが目的だったかのように、
ジェネシスの様子に等目もくれぬまま、そのまま走り去った。)
セフィロス
(ジェネシスとインカムで話をしていたのに、
…彼が寄越した一般兵を待っていただけだった筈なのに。
…まさか至近距離でその兵士にスリプルなんてかけられるとは
思わなかった。)



(避ける事かなわず。そのままがくんと膝をついて。
地面に倒れた。…感覚までは覚えている。)
セフィロス


(嫌だな、またあの声が聞こえそうな気がする。)



(撃沈。)
ジェネシス>(駆けつけた先、まず目に飛び込んでくるのは
死屍累々と転がるモンスターの死体の山。
それはおそらくセフィロスが片づけたものであろうので、納得がいく。
己がいた場所にも、似たような光景が広がっていた。
だが。その瓦礫の中、崩れ落ちる銀髪の男の姿はあんまりにも
想定外すぎた。この男はいつだって英雄として
立っていなければならない。どれほど死に溢れ、
血に汚れた悲惨な戦場であっても、その銀髪の英雄だけは凛々しく
最後まで立っていなければいけないのだ。それなのに、その英雄が今、
ぐったりと力を失って地面へと崩れ落ちる。脳裏に再生されるのは、
厭な夢を見た、とぼんやりとした口調で語る彼の声。
これが真実だと認めることが出来ず、叫ぶ)

嘘だろう、セフィロス……!!

(こんなのはきっと何かの間違いで。作戦の一部で。
敵を油断させるためのものに違いないと、信じたい。
けれど、ぴくりとも動かない英雄の身体を、
見知らぬ男たちがジープの中へと運び込んでいく。我に返ったのは、
それを見届けかけてから。ここで見送ってしまっては――……、
取り返しがつかないことになる)

おい、待て……!!

(叫ぶが、時遅し。男たちは英雄の身体を荷物のように無造作に
ジープに詰め込むと、車を走りださせる。その男たちの中に、
先ほど己がセフィロスの元へと案内した一般兵の格好をした男がいるのに
気付き、唇をかむ。その男は、メットの下で嘲るように
笑ったようだった)

……ふざけるな……ッ!!

(インカムオンにして司令部へとつなぎ、
他には聞こえないよう回線を調整して連絡)
ジェネシス
(目の前で英雄がジープに詰め込まれ、
攫われたという事実に唇強く噛みしめつ。
即座にインカムオン、周囲一帯にいる神羅関係者へと繋ぎ)

ソルジャー1stのセフィロスが敵と思われる一団に攫われた!
タークスは情報統制を、近くで足を持ってる奴は即連絡を寄越せ……!

セフィロス
#(´A`)すやぁ #離脱
クラウド→ジェネシス
(帰宅して一時間もしないだろうか。
ポーチの中に突っ込んだままになっていたインカムからノイズ交じりの
音が聞こえてきた。身体を伸ばしてがさがさと荷物を漁りお目当ての
ものを引っ張り出す。通信のボタンを押しながら。)

…はい、ストライフ。

アーシャル
(インカムに流れ込んできた状況報告にまさかと、
言葉を失うがそんな冗談を言う相手ではないと。
交戦しつつ状況を聞き終えるとここからは己の土俵だと。
ゆらりと体を揺らすと最後の敵を倒し探索、
潜入すべく闇夜にその身を溶かした。
もちろんインカムに返事する事なく無言で)

ジェネシス→クラウド
(まさか彼に繋がるとは思っていなかったが、現在足が必要である)

おい、セフィロスが攫われた、バイクを寄越せ! 今すぐだ!

(事情と用件が最低限、簡潔な内容でもってして告げられる)

俺がいるのは――……、

(現在地、彼に告げ。来ないとは全く思っていない)
クラウド→ジェネシス
(相手の鬼気迫る声色に、これは冗談などの類ではないと瞬時に悟る。
テーブルに置かれたままになっていたバイクのキーを引っ掴み、
部屋を飛び出して一階の駐車場に止めてあったフェンリルに飛び乗る。
目的地は頭に刻み込んだ。
ハンドルに引っ掛けておいたゴーグルを嵌めキーを
回してエンジンを吹かす。)

…、世話が焼ける。

(赤髪の男がまつであろう現場までマシンを走らせた。)
ジェネシス→クラウド
(いますぐにでも走りだしてジープに追いつきたい気持ちはあるが。
今はただ、繰り返す深呼吸。
全てにおいて一流と言われる神羅のソルジャー1stの中でも、
魔力に関しては己の右に出るものはいない。
神羅から支給されているバングルにあわせ、
本日セフィロスが装備していたマテリアの気配を合わせて、
細く練り上げた魔力の網で感知すべく集中する。
そして――……、
その編がゆらりと覚えのある感覚にたどり着くのとほぼ同時、
目の前に止まる大型バイク)

ナイスだチョコボ、ちょっと貸してもらうぞ!

(ほとんど強奪の勢い。
べりっと乗ってた彼を引きはがして己がまたがると、
そのまま感知した気配を追ってバイクを走らせ)
ジェネシス
(インカムに向けての近況報告)

こちらソルジャー1stジェネシス、
通りすがりのチョコボよりバイクを強奪してそのまま追跡に入る……!

(何か強盗してきた模様)
セフィロス>――…

(ジープはミッドガルのスラムから、上層部に向けて、
爆走する。相手がクラウドと共に追いかけるならば、
相手の道を塞ぐのは、武装したテロリストの集団。
…相手なら、気がつくだろうか。彼等が服装は違えど。
一度、“ウータイで死んだとされる”ソルジャー達である事実。
男が殉死者のリストを作っても作っても、
足りないとぼやいていたのを聞いていれば、
もしかしたら感づくかも知れない。
いつまでたってもリストが揃わないお陰で、
男はウータイへ行く事は無く。異例な感じで、
ソルジャーがほぼ出払っているにもかかわらず、
一人でミッドガルに残ってデスクワークを続ける羽目になったし。
戦況の厳しい場所からは、そう簡単に戻れない為、
必然的に孤立するのである。武装した彼等、
ソルジャー3rd達は神羅より支給されたバスターソード(アンジールの
ものとは異なる支給品の剣)を手に、襲いかかってくるだろう。
まさかクラウドがジェネシスの通信をとるとは思わなかった。
とかなんとk)
アーシャル
神羅関係者へ告ぐ。英雄を攫ったとみられるジープは
スラム街を抜け上へと上がっていったと確認されている

(そう既に向かい交戦しながら途切れ途切れにノイズを挟み
通達すると返ってくる返事を聞くことなくインカムを切り。
目の前に対峙する敵はかつての仲間。そして教え子であったり)
クラウド→ジェネシス
(冷たい風を全身に浴びつつ現地に辿り着けば、
自分を呼び出した当の本人はいつにもなく焦りの表情を浮かべて
こちらに歩み寄ってきた。そしてさぁどけとばかりにフェンリルに跨り
ご う だ つ 。
相手の性格を僅かながらにも把握していると思っていたが甘かった。
呆然と荒地に佇みながら、走り去るであろう男に一言。)

貸し一つ。

(エンジン音を吹かせ発進した男に緩く手を振った。)
ジェネシス>(インカムでの己の連絡に反応したのは、まさかのチョコボ。
が、ふと彼が日頃乗り回している大型バイクの存在を思い出した男は、
それを借り出し。ほとんど強奪の勢いで借りた大型バイクに跨り、
真紅の外套靡かせてジープの後を追う。
たどるのは、英雄セフィロスが日頃身に着けているバングルと
マテリアの気配。英雄の魔力によってマスタークラスまで育てられている
マテリアには、その魔力の痕跡が色濃く残っている。
それを目印に、行方をたどる気である。バイクを走らせていく先、
ジープにはすぐには追いつけないものの、
目の前に行く手を阻むようテロリストどもが姿を現すあたり、
道を間違っているわけではないのだろう。
確信にちろりと唇舐め。魔力、尽きかけているのを思い出して
懐から取り出した回復剤を片手で封を切って飲み干す。
瓶は敵へと投擲。つきかけていたMPが回復するのを確認すると同時に、
片手を持ち上げ――……、)

俺の目の前でセフィロスを攫うなんてふざけた真似したこと、
悔やみながら死んでゆけ……ッ!!

(振り払うと同時、目の前にまるで焔の壁のよう炸裂する紅蓮。
三連ファイガである。火に巻かれ、高温の中踊るように揺らめく人影。
その中にバイクごと突っ込み、目の前に立ちふさがる人影は全て
跳飛ばし、ずらりと引き抜いたレイピアで切り払い、ぶち抜ける。
相手が元ソルジャーであろうと何であろうと関係ない。
もはや立ちふさがるもの全てを殲滅する気である)
アーシャル
(眉を寄せつつ対峙すると迷い泣く振り下ろされる敵の刃に、
今はもう私の知っている彼等ではないのだと言い聞かせ)

死して生きながらえるのは辛いだろう・・・今終わらせてやる

(とそう呟くと引導と言わんばかりにばさりと切り捨てていき)
セフィロス>(遠い未来、この高速道路はボロボロになって使い物に
なってない。けれど、今では健在である。
そんな中、爆走したジープが向かう先は、
ミッドガル郊外へと続く高速道路の出口付近。
まさか、ジェネシスが追いかけて来るとは思わなかったのだろう、
彼等は車を横付けし、何やら叫んでいる、
上空に飛来するヘリの中にはフヒト、
と呼ばれる白い服をきたアバランチの幹部がのっている。
星命学を深く学んだ男らしく、酷いマッドサイエンティストでもある。
追いかけてくる彼等に向けて、指揮したのは。
レイブンと呼ばれるアバランチ兵の集団だ。
フヒトの手によって人体改造を受けており。
ソルジャーをも時に凌駕する程の身体能力を持っているが、
彼等にはソルジャーのような自我は存在していない。
クラウドにも、アーシャルにも、恐らく見た顔が居るかも知れないが。
話しかけたとしても彼等はただ笑うだけだ、
彼等は基本的に魔法は使わないけれど、
一部の者はデスの呪文を放ってくる。
横付けにされたジープの側に着陸しようとしているヘリ、
ジェネシスの前にも、同じように敵が囲み一斉に銃口を
向けてくる事だろう。ジープの後部座席には、
ぐったりとしたままぴくりとも動かない銀髪の男の姿)
クラウド→アーシャル
(状況がいまいち呑み込めない男は切りかかってくる謎の集団を背中に
携えた合体剣で豪快に薙ぎ払っていく。そんな折、
眼前に飛び出してきた相手にエネルギーの籠った一撃を浴びせようかと
構えた瞬間。月光に照らされた長髪が。剣がぴたりと止まる。)

…、アーシャル…?

アーシャル→クラウド
(名前を呼ばれた様なきがして振り向けばその頬には一筋の雫が
月夜に照らされたようにも見えた。それが何だったのかは謎である。
振り向いた先にいる相手を確認すると力無く名前を呟いて)

クラウド→アーシャル
っ…!!

(相手が自分の知る知人であることを確信し、
相手に背を預けるような形で剣を構える。)

…、ジェネシスから連絡があった。
…セフィロスがさらわれたって?

(背後に佇むであろう相手にちらりと視線を流しながら。)
アーシャル→クラウド
あぁ…うちの英雄様にしては珍しい事だ
(と続けると背を預けるようにして立ち会う己達の周りには敵の群れ。
生気はなくどことなく不気味な敵に顔を歪め)

ジェネシス→クラウド/アーシャル
(目の前に立ちふさがる敵がもともとなんであったのか、
なんてことを考える情緒など、今はあるはずもない)
(もしかすると敵と戦う二人のすぐ傍にて紅蓮の炎が花のように
咲き乱れ、その中を容赦なく他人のバイクで突っ切っていく男の姿が、
緋色の風めいて見えたかもしれない)
クラウド→ジェネシス
(遠くで何かが弾けるような音とともに夜闇を赤く染める。
髪を撫でる風が、心なしか熱を帯びているように感じられた。)
アーシャル→ジェネシス
きっと連れ戻して来い…

(聞こえるはずのない、
届くはずのない言葉を颯爽と走り抜けていった相手に
投げかけてその背中を見送り)
ジェネシス>(アーシャルとクラウドによる援護もあって、
思っていたよりも時間をかけずにジープに追いつくことが出来た。
たどり着いた先は、ミッドガル郊外へと続く高速道路の出口近く。
上空から聞こえるヘリの音に顔をあげ。アレに乗り込まれ、
逃げられてしまえば流石にそう簡単には追えなくなる。
まずは足止めを狙い、虚空に向けて放つサンダガ。
ヘリの機体を絡め取るようにして伸ばされた稲妻が、
機器を破壊しようとの。ヘリがその辺に落ちれば、
もうそこから興味は消える。後から間に合えば捕獲すればいいし、
間に合わなくとも……、最低限セフィロスさえ取り戻すことが出来れば、
それで十分である。
己の目の前に立ちふさがるアバランチの兵に視線をやり)

――……なるほど。神羅の道具を使いまわしたってわけか。

(見覚えのある顔、見覚えのある装備。
だが、そんなものはこの男の感傷に触れることはない。
少なくとも、今は)

……俺の邪魔をするものは全て叩き斬る。

(ずらりとレイピアを引き抜き、構え。
刀身に指を滑らせると同時、紅蓮の輝きがその刀身に灯る)

かかってこい。眠らせてやる。
セフィロス>(相手(ジェネシス)にとって、彼等はきっと厄介な敵だろう。
クラウドとアーシャル達にとっても、それはきっと同じ事。
彼等がここまでたどり着くかどうかは解らない、ただ。
敵はどうやら、そのゾンビめいた兵士達だけの予感である。
ジェネシスの放った魔法によって、上空のヘリはバランスを崩し、
ミッドガル郊外の方角に向かって落下していく。
黒い煙が見えるだろう、運転していた兵士達は、
武器を手にジェネシスの前に立ちふさがり、
マテリアを装備した武器を向けて、口を開いた。
その動きは奇遇にも、クラウドやアーシャル達が戦う敵とも
連動でもしているのか、同じように彼等もそちらへと
銃口を向ける事だろう。一斉に襲いかかってくる、向けられる銃口。
一斉に弾が放たれ、そして。彼等は切りかかってくるだろう、
それはかつての同僚と同じ顔で、そして同じ姿形をしており。
アーシャルにとればきっと、かつての教え子達だ。
彼等が唱えたのはデスと呼ばれる即死呪文だ、
弾く事が叶わなければ一息で息の根を奪われてしまう)

……

(死ねば、星の命の一部となれる、
喜べとそうアバランチの兵士は叫んでいた。
彼等の周りに転がっているのは、モンスターの死体では無い、
累々と転がる人間の死体だジェネシスが彼等を根絶やしにする事が
成功するなら、焔と瓦礫の向こうに横付けにされたまま放置された
ジープが見えるだろう。運転手も、そして実行犯も死亡。
ただ黒幕は、逃げた予感だ。)
クラウド→アーシャル
…、こいつらは何だ…?

(相手が振り上げてきた剣を合体剣で受け止め次々と
薙ぎ払いながら状況を確認しようかと。)
アーシャル→クラウド
こいつ等・・・嫌、彼等は・・・元ソルジャーだ
(剣撃を受け流しながら相手に問いかけられた事に小さく返事を返し。
敵の中にはかつての教え子もいるようで。
どことなく力のない声色は明らかに敵と対峙する気持ちに
まだ迷いがあるようで。)
クラウド→アーシャル
…、…。そうか。
(相手の瞳には迷いの影が見え隠れしていた。
マテリアを装備した状態で周囲一帯にファイガを打つ。
紅蓮の炎が辺りを包み込み敵を一掃する。)

……、すまない、俺は、まだ死ねないんだ。

(曇りのない瞳で相手を見据えた。)
アーシャル→クラウド
私も死ぬ訳にはいかない…
(揺れる瞳で相手を見定めるとその背後から迫る集団に氷の刃を。
ブリザガである。
甲高い音と共に地面から突き出した刃は確実に敵を貫いていく)
ジェネシス>(魔法攻撃が効きにくい、というのは、
魔法剣士である己にとっては相手にし辛い。
が、後方援護してくれているクラウドとアーシャルの元にも
人数が裂かれていることもあり、今目の前にいるのは決して相手に
しきれないほどの人数というわけではない。むしろ)

これぐらいで俺が止められると思うなよッ。

(鋭くそう言い放つと同時、こちらに向けて銃弾を放ってくる兵士たち。
銃弾は確かに速度はあるものの、動きは直線。
銃口の位置さえ確認しておけば、避けるのは比較的楽である。
己の胸の高さに合わせて放たれた銃弾、
トンと地を蹴って宙に舞うことで避け。
ひらりと靡いた真紅の外套の裾に、いくつか穴が開く。
その衝撃に軽く背を引かれるような錯覚を覚えつつも、
そのままばさりと外套靡せて空中にて一回転。
地面より己を見上げる連中に向け、剣を振るい、見舞うファイガ。
魔法攻撃があまり効かないのはわかっている。
せいぜいが目くらましのようなものである。
焔に惑った敵の懐に着地と同時に鋭く振込、剣を振るって首を刎ねる。
これ以上、彼らの死を辱められることのないよう、
二度と再生など出来ぬよう、破壊する。戦闘が終了すれば、
もちろん焼き尽くす気でもある。
一体、また一体と魔法攻撃によるダメージと、
効果を眼晦ましにしては懐に飛び込んで着実に仕留めていくものの。
彼らが唱え始めた即死呪文に、眉根を寄せる)

厄介な……ッ!

(即死呪文にはそれなりに耐性があるが、完璧ではない。
出来ることならもう一人誰か傍にいて、
万が一にも即死呪文を受けてしまった際に対応するサポートが
欲しいところなのだがこの状態ではそう我儘も言っていられない。
一撃一撃のデスの成功率は低いが、相手の数が多い。
複数のデスを重ねられれば――……、万が一、の可能性は跳ね上がる。
どうしたものか、とちらりと、瓦礫の影に見えるジープへと視線をやり。
あそこにいる英雄を救うためにも――……、
失い難い親友を助けるためにも、確実な道を取る必要がある)

面倒くさい……ッ!

(普段は何も考えていないような特攻を専門にしているが、
サポートがいなければ無茶は出来ない。早口に呪を唱え、
己自身に重ねてかけるのがリジェネとリレイズ。
万が一即死呪文が効いたとしても、これでなんとか死なずにはすむ。
が、相手のデスが一発で済むとは限らない。
デスの呪を唱える間ほとんど棒立ちとなる敵兵士の首を
次々と刈りながら、その間祈りのように唱え、己に重ね続けるリレイズ。
時折身体が重く、目の前が赤黒く点滅するのはデスが発動しているから
なのだろう。
死んで、蘇り、殺し、死んで、蘇り、殺し。
己のMPと、敵の数が尽きるのと、どちらが早いかといったデスゲーム。
やがて、何とか敵を一掃し)

……ッ、は。

(ぐらり、とよろめく身体。レイピアを杖替わりに地面に突き立て、
なんとか体を支える)
セフィロス>(やっぱり、夢の続きだ。またあの声が聞こえる、
自分は真っ暗な世界の翆色の水の流れの中を歩いている。
辺りには沢山の気配があるのに、自分は彼等に嫌われている。
この声は自分を呪う怨嗟の声なんだ。
本当は怖くて怖くて堪らない筈の声なのに。
その声の主を、自分は大事そうに抱きかかえている。
気持ちが悪くて投げ捨てて逃げ出したいのに、何故か手放さずに、
偶にその顔に囁きかけたりする。
本当は、何時もなら此処で目が覚める筈だった。
何時も此処で目が覚めるのに今日は目が覚める事無く、
悪夢は永遠と続いたまま。必死で見まいとしていたのに、
覗いてしまった。腕の中で抱える女を、オレは見てしまったそして。
その目もオレを見ていたんだ)

――…

(嗚呼……オレはやっぱり。人じゃあなかったんだな、
その腕の中の首だけの女と目があった時、何故だかそう確信して。)

……

(男は薄く目をあけた。まだスリプルの後遺症で身体が酷く重たい。
死体が焼ける時の肉の焼け焦げた匂いがする。
ジェネシスに襲いかかったレイブン達は、すべて殺され、
死体となって転がるだろう。
ジェネシスもアーシャルもただではすまないだろうけれど…
敵は皆死んだ。男はぼんやりとした面持ちで、ジープの後部座席で
ぼんやりと瞳を擡げ気配のする方を見つめている。
相手からも己が生きている事くらいは解る筈)
ジェネシス>(荒い呼吸をなんとか整えつつ。
早くジープの元まで駆け寄り、彼を助けなければと思うのに、
動くことが出来ない。もしも――……、彼が死んでしまっていたなら。
相手は、死んだと思われていた神羅の兵士を改造して自らの兵士として
使っていた連中である。セフィロスに対しても同じようにしようと
していたと考えてもおかしくない。死体から再生するのなら……、
材料であるセフィロスを生かしておく必要はなくなる。
それを確かめるのが、怖い。近寄り、揺すぶり、
触れた体が冷え切っていたならば)

……ッ、は、

(厭な想像に、呼吸があがる。こんな情けないところ見せられるか、
と気合で弾み息を整え。
ジープの後部座席でぐたりと横たわる長躯を睨み据える。
生きていろよと何度も心の中で念じる。早く確かめなければ。
自分にそう言い聞かせて、のろりとジープまで歩き始めたところで)

……!

(微かに、彼が動くのがわかった。暗い後部座席で、
緩く彼が双眸を開くのが見える。鮮やかな翠が、
薄い暗がりの中焔を反射して煌めくのがわかる)

……生きて、た。

(ぽつり、呟いて深々と吐き出す息。そうとわかれば、
後は格好をつけるだけである。杖替わりに地面に突き立ててていた
レイピアを鞘に納め、いかにもなんでもない風を装い、
つかつかと彼の眠るジープの後部座席へと近寄り。天井に手をかけ、
覗きこみ)

おい、そこの眠り姫。あんたの英雄が助けにきてやったぞ。

(口角、二ィとつりあげ。
背後には未だ黒煙を立ち上らせる焔を背負って、男は笑う。
そして手を差出、ずるりと未だ動けずにいる彼を引っ張り出そうとの)

大丈夫か?
セフィロス>………(何やら、酷い夢を見た気がするのに、
夢と言うのは一度瞳を擡げてしまうと途端に曖昧になってくるらしい。
先程まで明瞭に感じていた事が思いだせない、ただまた。
あの首だけの女を大事に抱える夢を見た気がする。
自分が何を思ったか何て、今はもう解らない。ただただ、不愉快だった。
…瞳の中に初めに飛び込んだのは黒煙をあげて、
暗澹とした空を焼く赤い焔。
差し出された手に自分が寝ていた事を自覚する、そして。
嗚呼、アレはスリプルだったのか…と物凄く遅れて理解した)

……

(しばらくの間、差し出された掌を見つめ。
伸ばされた腕に緩慢な動作で指を絡める。)

……残念…だったな。
…ジェネシス…王子がキスして起こす前にオレは起きたぞ。

(引きずられるみたいに、ジープから転がり出る。
…軽くよろめき片腕で顔を覆った)

………まだねむい―……ジェネシス……何がどうなっている。
…酷い目覚めだ、……

(…見舞わせば乗り捨てられたクラウドのバイク。そして転がる……)

……ソルジャー……?…

(レイブンの死体。訳が解らないとぽつり。
ジェネシスがクラウドと共にいた事はバイクを見て察した。
ただ、アーシャルの行方だけは気が付かないまま。)
ジェネシス>(己の手を取った彼を、ずるりとジープの中から引きだして。
未だ体が重たげな彼に双眸を細め。
バングルにはめてあるマテリアの数を確認。本日つけているのは、
ファイガ・サンダガ・ブリザガ・リジェネ・リレイズ・ケアルガの
六つである。が、使っているマテリアがこの六つ、というだけで。
身につけているのはそれだけではない。意識して魔力の流を調整し、
腕の方、外からは見えぬ位置につけている予備に収めてあるエスナに
魔力を流し込み)

あんたがいつまでも寝汚く寝てるようだったら、
熱烈なキスでもしてやったのに。残念だったな。

(そんなことを言いつつ、未だ完全に覚醒したわけではなさそうな彼へと
エスナをかける。これで少しはマシになるかと思われる)

……俺があんたのところまで送った迷子の一般兵が、偽物だった。
身内だと思って油断したあんたにスリプルをかけて攫ったんだ。
それを俺が追いかけて……、今に至る。

(周囲にちらり、と視線をやって、ご覧の有様だ、と
彼に見せるようひょいと肩を竦め)

ジープを途中で見失いそうになったもんで、
ちょうど無線にチョコボが反応したんで、奴からバイクを調達した。

(正確にはぶんどった、というところだろう。インカムの向こうから、
クラウドとともに戦っていたはずの少女の声は聞こえない。
だが、他のチャンネルより下に溢れていたレイブンの殲滅も済んだとの
報告を受け取り)

クラウドとアーシャルの奴に礼を言っておけよ。
あいつらが後方を引き受けてくれてなかったら、
さすがの俺もしのげなかった。

(そう言って笑う顔色は、焔の下でも白い。
短時間の間に無理くり蘇生を繰り返し、MPも尽きているせいである。
デスの即死は防いだものの、大幅にじわじわとHPの削られる
スリップ効果は未だ続いており。リジェネ効果と互いに打ち消しあって、
体力はギリギリのところでなんとか残っている、という程度。
ドス黒い返り血と煤に外套を汚し、なかなかにボロボロである。
余裕ぶってはいるが、全然余裕じゃなかったことが伺える)
セフィロス>……、(直ぐに解る、相手は相当無理をして己を
追いかけてきたようだし、そして辺りの散々な状態を見て、
すべてが己の過失が引き起こした事だと理解した。
苦々しげに眉間に皺を刻み。…辺りの死体を一瞥した後、
深い溜息を一つ)

……

(彼の言葉を聞きながら、…相手がかけたエスナの魔法で、名 漸く、意識が正常に動き始める。しかし苦々しげな面持ちは消えぬまま。
…この相手の疲労は魔法でなんとかなるものでは無いだろう。
恐らく輸血が必要だ。相手は嫌がるだろうけれど、
こないだ怪我したばかりだと言うのにまた病院にとんぼ返りして
また輸血をされる羽目になるのだ。)

……すまなかった―…

(相手の隣に立ちながら、溜息と共に。静かな声で独り言めいて呟く)

……あんな油断をする気は無かったのだが………
査定がマイナス所の騒ぎでは無いな……、…

(伏せていた視線をあげる、辺りに転がる死体には、
一切何の感傷も示さぬまま、だが蒼白な相手の顔を見て。
少し困ったように笑った)

……帰ってまた輸血だ。
…アンジールとザックスがまだウータイで居てよかった。

(そう言いながら。相手の方に腕を差し出した)

…今はオレの方が体力がある。

(肩をかしてやると、口元に軽く笑みを。)

…クラウドとアーシャルには後で礼をしておく。

(そう言って、成功しているなら相手に肩をかし歩き出す)

…ジェネシス…

(何となく名を呼んで視線を相手に)
ジェネシス>俺に礼は言うな。あの時あそこで俺が気づくべきだった。
あんたのところに敵を送り込んだのは俺の過失だ。

(あの時、あそこで気づいていれば、せめて名前を確認してから
彼の元まで送り込めば、こんなことにはなっていなかったはずである。
それを思うと、彼の感謝を素直に受ける気にはなれない。
苦々しい顔をしている彼の頭に、そっと持ち上げた手で触れ。
ぐしゃぐしゃ、と撫で)

……あんたが無事で、本当によかった。

(は、と息を吐き出しながらしみじみ言う。そこで若干体力が尽きた。
肩を貸す、という彼に腕を回したところで、ずるりと足元から力が抜け)

――…すまん、若干蘇生が上手くいってない。

(何かぼやくのが不穏な言葉。命尽きる瞬間、
脳から途絶えた信号を無理やり魔法の力で継続、
その間に身体を修復するというのがリレイズの荒業である。
命を繋ぐこと自体は魔法で保障されている範囲の効果ではあるのだが、
一度接続の切れた神経系統を繋ぐのには本当ならもっと時間がかかって
しかるべきなのである。魔力の高さと、魔法への親和性故に、
死、蘇生、死、蘇生、をセルフで繰り返して戦闘続行などという
無茶がやれたという。おそらくそんな阿呆なことが出来るのは
ソルジャー1stの中でもこの男だけである。
それだけのことをしておきながら、瞬間的に復活叶わないことに対して、
まだまだ研鑽の余地ありと本人は不満げ。
輸血、との言葉に眉を寄せ)

嫌だ。輸血は要らない。というか、血は足りてる。と、思う。

(足りてないのは生命力そのものである。
それに関してはとりあえず休めばなんとか、とぼやき)

……最後まで、格好つけておきたかったんだが。

(最後にボロボロなのを見透かされるのが面白くない、と言いたげ。
少しだけ、休ませてくれ、と歩きだそうとした彼に言って、
その場にずるずると腰を下ろそうか。して、
彼が呼ぶ己の名に視線を持ち上げ)

なんだ?
セフィロス>……感謝というよりは……謝罪だ。

(きちんと、すべて殺しきったと確認しておけばよかった。
いつもの通りだったから適当にやってしまった。
それでこんな大変な事態が起きた、色々言いたい事はあったけれど。
相手の言葉に、本当に驚いたような面持ちで瞳を擡げ、
相手の顔を見つめている。撫でられながら、
なんでそんな事をいったのか、初めは理解が出来ないと言った面持ちで。
その後は、その言葉の意味を考えるような沈黙)

…何故、怒らないんだ。

(こんな事態を引き起こした原因の一端が彼にもあるとは言え、
自分が役立たずだった事は事実である筈。己の知る人間の態度としては、
過失を起こしたものを責めはしなくとも、少なくとも。
無事で良かった何て言葉を聞いた事がなかったから。
…そして、再び死体の方に視線を戻す、
座り込んだジェネシスの隣にゆっくりとした動作で座り込み。)

………オレは…今……ほむらが言っていた言葉の意味が少し解った。

(瞳を細めながら、死体から目を逸らさない)

…オレが殺した者達には皆、…お前みたいな奴が居たと言うことだ…

(彼からすれば、訳の解らない言葉かも知れない。)

…だから、あんなに皆オレを化物だと言って憎むんだ。…無理もないな。

(皆。どこの誰でも、相手みたいに無事で良かったと声をかける人間が
居るんだろうなと口の端を引き上げる。)

…考えていたら仕事にならない。
…だから仕方がないが……敵の討伐で一番効率的なのは…
オレごとジープを魔法で壊す事だった筈だ。

(だがきっと、攫われたのがジェネシスだったとしても
自分はその効率の良い方法はとらなかったろうと思うと
口の端に微かな笑み。)

…オレも本当は知っていた

(友人やカゾクの違いや理屈も)

…だだそれがオレにまで当てはまる事なんだと思わなかった。
……有難う……

(と、何だかふっと一寸だけ、眉を下げて。普段全く浮かべない、
柔らかな笑みを浮かべた。)

…お前が生きていてよかった。
ジェネシス>……今回のこれに関しては、
俺とあんたの過失はイーブンだろ。
むしろ……、俺が一番最初にやらかした。
だから、あんたが俺に謝罪する必要はない。二人で統括に謝ればいいさ。

(己のミスが彼の危険につながり、彼のミスが己の危険につながった。
だが、それは己は望んだことである。己のミスを取り返すため、
彼を取り戻すために、その危険を犯すことをまったく躊躇わなかった。
なので、己に謝る必要はない。が、ミスを犯したことは事実なので、
それを罰するかどうかを決めるのは己ではなく上部である。
そんな風締めくくって、手のひらり)

……なんで怒られると思うんだ。

(ぐたり、と足を投げ出すようにして座り、
体は彼にもたせ掛けて息を吐く。貧血の時の症状によく似ている。
目の前がチカチカして、立っていられない。
座っているとまだマシである)

人間誰にだってミスはある。
もしも俺が何一つミスを犯してなければ、今頃あんたに対して馬鹿か、
だの怒鳴っていたかもしれないな。

(くすり、と小さく吐息で笑う。そう言いはしたものの、
やはりきっとその状況下であっても、
己は彼が無事だったことこそ喜ぶだろうが、
彼を責めることはしないだろう、とも思う。それは今朝から、
夢見の悪さにどことなくぼんやりと、
儚げな空気を彼が纏っていたからかもしれない)

……ほむら?

(聞き覚えのあるような、ないような。確かそれは、
彼が別の世界で作ってきた友人の名前ではなかっただろうか。
とつとつと語られる彼の言葉に耳を傾け)

……あんたのおトモダチの言ってることは間違ってない。
だが、足りてない。

(きっぱりと言い切る。それは理想論ではあるが、寸足らずでもある)

……あんた、今まで本当友達いなかったんだな。

(ちょっと呆れたような笑いを挟み。今になって、
そんなことに気付いたのか、というような穏やかな声音で
隣の彼へと語る。体がある程度回復するまでの、繋ぎのような気軽さで、
柔らかに語る)

俺も、そこで死んでるそいつらも、敵を殺したいというだけで
殺してるわけじゃない。皆、守りたいものがあって戦ってる。
互いの守りたいものを賭けて、戦ってるんだ。
俺はあんたを守るためにこいつらを殺したことを後悔はしない。
絶対にだ。それは、殺したこいつらにも……、
何かを守るために俺を殺そうとしたこいつらにも失礼だ。

(彼らの無事を祈る家族や友がいるように。己にも、
己の無事を願う家族や友がいる。そして――……、彼にも。
すり、となんとなく頭を彼の肩口に擦り付け)

あんた馬鹿か。俺は敵との討伐なんか考えちゃいなかった。
考えていたのはあんたの奪還だけだ。だから……、
ジープごと魔法でぶっ飛ばすなんて問題外だ。

(言い切る。して、隣から聞こえた、小さな感謝の言葉。
そちらに視線流して、彼の浮かべた柔らかな言葉に、何故か。
そう。何故か。心臓がどきりと跳ね上がったような気がした)

……おいセフィロス。あんたのせいで今俺の心臓が止まりかけた。
蘇生失敗しかけたぞ。
(なんて言いつつも、くすくすと笑う声混じり)

……ン。あんたが無事で、良かったよ。
セフィロス>………、…解らない。…オレは今まで、
極々シンプルな二元論の世界でしか生きて来なかった。

(ラザードに謝罪する理由が、彼にあるようには、余り思えない。
本来であれば、己が一人で解決すべき任務に、
応援できている立場なのだから…だが。
彼がそういうのだからそうなのだろう…と、そう曖昧に考える。)

…どんな理由であれ、任務で起きた過失に対してオレは怒られてきたし。
………完璧にこなせた場合のみ褒められた。

(今はもう、以前のように褒めてくれる者は居なくなってしまったけれど、
少し前まではそうだったんだと。静かな声で続け。)

……嗚呼、…小説家のほむらだ…死体を見ただけで吐きそうになる。

(一般人、と…隣に居る相手に視線だけを向ける。
…そして、彼の言葉に耳を傾けて。僅かに眉を寄せた)

…彼はオレにそう言ったんだ、オレは今まで。
オレが殺してきた者にカゾクや友人が居る事は知っていたが…
それがどういう意味かは実感しなかった。

(守りたいものをかけて戦うってどういう事なんだろうと、
頬杖をついている。視線の先はどことなくぼんやりしたまま。
やはり、何時ものようにハキハキした様子では無い。
今日一日どことなく夢現と言った具合で、
男はやはりどうもどこかふわふわとしている。)

……理解は知っているつもりだ。
…一通り、子供の頃にした基礎学習で学んだ…どういう気持ちなのか…
それがどういった関係なのか。…

(皆、そういうのが居るのかと、男は再び、同じ言葉を繰り返し。
相手の言葉を再び思い返すように沈黙した後)

…嗚呼―…そうだな……
オレにはそういう関係の人間は今まで居なかった。
……そもそもオレは……今初めて、そんな言葉を聞いたぞ。

(無事を心配するなんてと、可笑しそうに小さく肩が揺れている。
生きてさえ居たら安心するだろう、だがそれはどちらかというと。
余り壊れなくて良かったという言葉の方に近い事を知っているし。
それが今まで生きてきて日常だったので。
相手の言葉がとても新鮮に感じられた)

……蘇生失敗か…それは不味いな……だがどうして。

(小さく口の端だけ引き上げたまま視線を相手へ)
ジェネシス>(解らない、と呟く彼は、英雄というよりも寄る辺を
なくしてはぐれた子供のようである。きっと彼は……、
彼には、人としての根が薄いのだと、しみじみと思う。
己やアンジールが話す故郷のことに興味を示す彼。
己やアンジールの、他愛ない話を楽しそうに聞く彼。
それはきっと、幼い頃彼には得られなかったもの、
だからなのだろうということは前々からわかっていた。
神羅の英雄。己の憧れたその存在の抱える、虚)

……それは、あんたの周りにいる人間があんたを「兵士」として
見てきたからだ。兵士として見れば、
任務が達成できたかできなかったか、しか判断基準はないからな。
だが……、ああもう、あんまり恥ずかしいことを言わせるなッ。

(自分で語りながら、少し苛立ったように声音が尖るのは
照れ隠しである。魔力の使い過ぎで蒼褪めた顔に、
それでも目元にほんのりと朱の色が浮かぶ)

……あんたは、俺の友達だろう。友達なら、任務の遂行よりも、
あんた自身の安否の方が価値がある。

(例え彼が任務を完全に果たしたとして、
それが原因で命を落としたならばきっと己はそれをほめたたえたりは
しないだろう)

小説家……、どちらかというと魔王という印象の方が強いが。

(彼が作り上げた異次元の城はまだ記憶に新しい)

死体を見ただけで吐くような、お綺麗な世界の住人なんだろう。
それは守るために戦わなくてすむ平和で豊かな国の人間だから
言える言葉だ。

(ぼんやりと、ふわふわした調子で語られる彼の言葉に、
なんだか不安が募る。そのまま、彼がどこかに行ってしまいそうな、
そんな奇妙な錯覚。思わず、隣に座る男の腕に己の腕をしっかりと
絡めて捕獲しておき)

あんたは頭でっかちなんだ。知ってるだけで、感じてない。
だから、実際に体験すると戸惑う。でもいいじゃないか。
今体験したんだから。っていうか、あんた人の話聞いてなさすぎだぞ。
今まで何回俺とアンジールが、あんたを「無事で何より」なんて言って
出迎えたと思ってるんだ。

(ちょろりと半眼。毎回危なげなく任務をやり遂げて帰ってくるせいか、
ここまで本気で互いの無事を喜んだことは確かになかったかも
しれないが。一応毎回、任務が終わって彼が戻るたびに、
お帰り無事でよかった、と出迎えていたつもりなのである。
それが、己とアンジールの間では当たり前、なので。
やっと届いたのか、と言わんばかりに呆れた調子で息を吐き)

……あんたが、今まで見たことないような顔で笑ったから。
びっくりした。くそ。写真撮っておきゃよかった。
セフィロス>オレには理解能力が乏しいのかと思っていた―…
お前の言っている言葉の意味や、アンジールの言っている言葉の意味が
よく理解できない。……だがいまの言葉はオレにも解る―…
死ぬのは寂しい……置いて行かれるのも。だから…オレも同じだ。

(静かな声で、相手に告げる。そして、自分の腕を捕まえたまま
離さぬ相手の様子に、少し眉を寄せた一瞥し、そして視線を再び彼へ。
少しだけ困ったように、口の端を引き上げながら口調は酷く穏やかで、
どこか地に足の付かないような物言いだけれど。)

…何処にも行かない……それに…あの夢を見た日は何時もこうだ。

(…だから、己の過失だと思うんだ。ふわふわしていた自覚がある。
任務の最中であるのに、ぼんやりしていた自覚もある。
そのせいで彼がこんなことになった気もしている。
其処まで考えて、ますます眉を寄せた…明日には戻ると、
軽く頭を振った。もうエスナのお陰で魔法は解けている。
状態異常では無い。)

…頭の芯の方で女みたいな声がするんだ、
ジェネシス―…夢の中でオレは…その声が酷く怖い。

(なのに何時も、最後にはその声の主の通りに動くんだと。
坦々とした口ぶりで続け)

…大体、…オレが夢の中で死んで目が覚める。

(アレが正夢ならオレの死因は溺死だぞと、
どことなくおどけたような口ぶりの後。)

…翆色の光る水の中に落ちる……其処で目が覚める。
…だが…今日はそうでは無かった…

(目は覚めなかったスリプルのせいで、夢から逃げ出せはしなかった。)

…オレは女の首を抱いていた……

(怖い夢だろう…と。夢の話をかたる男は、
何だか心此処にあらずと言った面持ちで。そして、ふと。
我にかえったように、はっとした面持ちで瞳を擡げた。
夢の中に引き込まれそうな錯覚を無理やり振り払い小さく息をつさく。)

――、…っ…嗚呼、すまない。……

(軽く首をふった後。続く言葉に笑う)

…アレは、そういう意味だったのか。…

(挨拶以外の意味もあったんだな何てさり気なく失礼な言葉)

……………嬉しかった………どう言葉らすべきか解らないが。
……ただひたすら…

(見たことが無い顔何て良く解らないがと。後半は肩をすくめ)
ジェネシス>あんたの頭は悪くない。むしろ賢い。
ただちょっと、経験が足りないだけさ。

(言葉と、その意味とが情緒の面でなかなか結びつかない。
論理立てた会話などはああも器用にこなす癖に、
感情のこもったくだらない会話に不思議そうに首をかしげている)

……ン。それでいいんだよ。誰だって一緒だ。
誰かにおいていかれるのも、置いていくのも、……寂しい。

(日頃何かと意地を張り、己の持つ負の感情を怒り以外の方法では
表現しない男が、珍しく素直に彼の言葉に同意し。
腕を掴んで離さない己に、彼が困ったような顔をするのは
気づかないふりである)

俺は怪我人なんだ。甘やかせ。

(フン、と偉そうに言う。怪我人扱いしたらしたで怒るくせに、
こういうときだけ理由に使うという。そのまま彼の夢の話を聞き)

――…夢は現の映し鏡。その身に抱える不安を映し、未来を映し、
過去を語る。

(す、と視線一度遠くに向けて、まるで詩人めいて謳う口調。
それからふと彼に視線を戻し)

死ぬ夢というのは、意外と吉兆を表しているらしいぞ。
女の首が何を表しているのかは知らないが、死ぬ、というのは
生まれ変わり、つまり変化を求める心が見せる夢であるらしい。
あんた、何か新しいことを始めてみたいんじゃないのか。

(夢解き。彼の見る夢はおそらく、
抑圧されたもろもろの感情が形になってしまったものなのだろう、
と思っている。が、どんな夢にしても、新羅の英雄であり、
何も怖いものなどないはずの彼が「怖い」と言うのだから)

……大丈夫だ、セフィロス。あんたには俺がついてる。

(彼の腕をつかむのとは逆の手を持ち上げ、
その頭をぐしゃぐしゃと撫でてやり)

……アレだ。怖い夢を見たら、俺かアンジールの部屋に逃げてこい。
そしたら、三人で厭な夢など見ないよう、スリプルをかけあうでもよし、
いっそ寝ないで飲んでもいい。とりあえず、
一人でうだうだ考えるより怖くなくなるだろう。

(怖い夢を見るという子供に対して言い聞かせるようなことを大真面目に言う)

……本気で気づいてなかったのか、あんた。あれはそういう意味だ。
というかそういう意味以外他に意味はない。

(まったく、と呆れたように息を吐きつつも。嬉しかった、と素直な
言葉を聞けば、満足そうに表情が緩み)

……これから何度だって言ってやる。あんたが、無事でよかった。
セフィロス>…消えるのが寂しい…それだけは、オレにも経験がある。

(だから解ると、言葉を続け口元に小さな笑みを浮かべたままで、
相手に頭を撫で回されて、何だか少し。照れたような面持ちになった。
気恥ずかしかったらしい、ぼさぼさに乱れた銀髪をなおす様子も無く、
片腕を地面につきながら、立ち上がる。)

……

(夢の考察。彼がいう、何だか芝居がかった役者めいた物言いに。
口元に浮かんだ笑みが深くなる。)

………だと良い―…本当に怖いんだ。
…死ぬのが怖いわけでは無い……その女の声が。

(片腕を相手に差し出しながら、相手が自分の手をとるなら、
ぐぃと力を込めて己の側へと引き寄せながら立ち上がるのを手助けし。)

………ジェネシス…お前は居なくなるなよ。
……オレはな…思い出と言う言葉が嫌いだ。…それはもう過ぎ去って、
もう存在しないという意味だ。…そんなもの、
持っていても何一つ嬉しくない。
今が無いなら、意味が無い過去なんていらない。
…思い返して寂しくなるだけだ。

(だから消える時は一言言ってくれと、口元に笑みを浮かべる。)

……皆、唐突に消えるように居なくなる。
……だからオレは……

(男は何か言いかけて、結局止めた。)

……歩けるか?…キツいなら横抱きで帰ってやる。

(と、底意地の悪そうな面持ちで。相手に肩をかしたまま歩き出した。
何となく、助けてくれたらしいクラウドと、
アーシャルの事も気がかりで、とりあえず報告書やら諸々が片付いたら、
…彼等にも連絡をとろうとか片隅で考えつつ。歩き出す、そして。
本社に直帰した男は、其処から報告書をかきあげ、
自室へと戻っていったとか。)
ジェネシス>……そう、か。

(逆に己にはあまりその感覚はわからない。
神羅の兵になるまでは、ごく一般的な田舎のボンボンである。
祖父や祖母とは死別しているが……、それも至って平凡な、
ごくごく当たり前の別れである。
突然の別れというわけではなかったので、
充分に心の準備を行うことが出来た。だから、
もしかしたらその唐突な別れというものに関しては、
彼の方が知っているのかもしれない、などと思う。
少し照れたようにも見える彼の顔に気をよくして、
なおもわしゃわしゃと銀髪を撫でたくり)

……あんたもしかして、こう、いろいろ溜まってるんじゃないのか。

(夢に出てくる女、彼が怖がるほど強烈な女性、というイメージから、
突然話題が下世話な方向にいく。からかうようにそう言った後、
少しだけ表情引き締めて)

死ぬのが怖くないなんて言うな。あんたは死を恐れるべきだ。
あんたが俺においていかれるのを恐れるように、俺だって……、
あんたにおいていかれたくない。

(差し出された手を取り、引き上げてもらう。
先ほどよりは随分と楽になった気がする。は、と短く息をつき。
おそらく顔色も先ほどよりはまともである)

俺はあんたを超える英雄になる男だからな。
あんたより先に逝ったりはしない。
ああ、こういった方が俺らしくてわかりやすいか?

(くつりと笑み混じりに一度そこで言葉をきり。
す、と呼吸整えて朗々と)

約束のない明日であろうと 君の立つ場所に必ず舞い戻ろう。
――Loveless最終章。
別れようとも、俺は必ず戻ってくる。
だが――……、セフィロス。思い出というものも、悪くはない。
別れは避けがたくとも、その先を歩く灯となる。
俺は……、どうせあんたより先に逝くのなら、あんたの足元を照らし、
あんたの敵を焼く焔になりたいな。

(まあ、死なないが。なんて言いつつ。
意地悪く横抱きどうのこうのと言い出す彼には半眼を向け)

そんなみっともない格好は俺には似合わない。
逆ならやってやってもいいが、生憎今は死にかけだ。
ああ、そうだ。そこにチョコボのバイクがある。あんたが運転してくれ。
俺はもう疲れた。

(やる気ゼロ。彼に運転任せ、その背にひっついて本社に戻る心づもり。
途中、背中で爆睡し、何度か振り落とされかけるというオマケつき。
病院は断固拒絶し、よろよろふらふらしながら自室に戻ったとか)
セフィロス>………

(相手をつれてクラウドから強奪してきた、
らしいフェンリルに向かう途中。
男は普段余り無いはっきりとした口調で、彼の言葉を否定した。)

……嫌だ。…戻るとか、戻らないの問題ではない。
……何も言わずに居なくなる事は許さない。

(そんな余裕がなかったとしても駄目だ、何て。
珍しく理論に叶ってない、感情的な物言いで。
フェンリルに跨りながら、クラッチをきった。)

……何時もの通り、……何も変わらないまま別れて。
唐突に次の日、あの男は居なくなって、遠い所で死んだので、
もう二度と戻らないよ。と言われる、…その時の気持ちが解るか。

(だから絶対に一言言え、何て。彼に背を向けたまま、
珍しく我儘をいうような口ぶりで続け絶対できないだろう無茶を言った。
スタータースイッチを押すと同時フェンリルはエンジン音を響かせる。
相手の言葉に、ちょっと笑みを浮かべながら、
背を向けていたせいできっと解らないだろうけれど、
とても安心した顔で微かに睫毛をふせた。)

…溜まってる?…確かに出会いはないが

(オレだってマスターベーションくらいするぞと、
片眉を引き上げたりとかしつつ、
偶に落ちそうになる相手にヒヤヒヤしつつ、本社までの帰路。
クラウドにはフェンリルを駐車場までとりにこいとか
後でメールする予感)
ジェネシス
(インカムから、流れる報告)

……セフィロスは無事保護。生きてる。まだちょっとぼんやりしてるが、
すぐにどうにかなるだろう。

(疲れを感じさせない声だが、
聞くものが聞けば相当摩耗してるのがわかる……、かもしれない。
それでも、その声の根底に滲むのは親友が無事だったことへの
喜びである)
アーシャル
よかった…

(インカムから聞こえてくる報告に小さく呟くと傷だらけの体を
よろりと起こし。仲間が駆けつけてくるであろう前に
ゆらりと闇夜に溶けていった)